公開日 2026/6/1

ふるさと納税はお得に活用できる制度ですが、「限度額(控除上限額)」を知らずに寄附すると損をしてしまう可能性があります。限度額は年収や家族構成、住宅ローン控除などによって変わり、一人ひとり異なります。この記事では、
- 限度額がどのように決まるか
- 年収別の目安
- 注意すべきポイント
を、初めての方でも理解できるように整理して解説します。寄附前にぜひ確認し、損しないふるさと納税にお役立てください。
目次
ふるさと納税の限度額(控除上限額)とは
ふるさと納税は「寄附」なので金額に制限はなく、いくらでも寄附できます。しかし、税金の還付や控除が受けられる寄附額には上限、つまり「控除上限額」があり、一般的には「限度額」と呼ばれています。
この限度額は年収や家族構成などによって異なり、上限を超えた分は控除の対象外となるため、その分だけ自己負担が増えることになるのです。
そもそもふるさと納税とは?
ふるさと納税は、応援したい自治体(ただし総務省が定めたルールを守っている自治体のみ)へ寄附すると返礼品が受け取れる仕組みです。限度額(控除上限額)の範囲内であれば、寄附額のうち2,000円を超える部分が所得税や住民税から控除されるため、実質2,000円負担で寄附ができます。
ただし、限度額を超えた分は控除の対象外となり、自己負担が増えることになるため、自分の限度額を把握しておくことが大切です。
ふるさと納税の限度額(控除上限額)が決まる仕組みとは
ふるさと納税の限度額は、年収や家族構成などによって決まります。ここでは、限度額が決まる仕組みについて詳しく見ていきましょう。
限度額の考え方
限度額(控除上限額)が決まる仕組みについて、見ていきましょう。まず年収から各種控除を差し引いた課税所得が決まり、それをもとに住民税額が計算されます。次に、住民税のうち所得に応じて決まる部分(住民税所得割額)の20%が、ふるさと納税の控除上限額の目安となります。
限度額に影響するのは住民税
ふるさと納税の限度額に大きく影響するのは住民税です。ふるさと納税は「寄附」であるため基本的に上限はありませんが、寄附額の一部が所得税と住民税から控除されます。この控除枠には限界があるため、それが限度額(=控除上限額)となるのです。限度額の大部分は住民税の控除額で決まるため、住民税が多い人ほど限度額も大きくなります。
住民税の「基本控除」と「特例控除」
ふるさと納税の控除は、所得税、住民税の「基本控除」、住民税の「特例控除」の3つに分かれて適用され、それぞれに上限が設けられています。基本控除は「総所得金額等の30%」が上限である一方で、特例控除は「住民税所得割額の20%」が上限の目安という違いがあります。
特例控除の上限に達すると、それ以上寄附しても自己負担が増えるだけになるため、この特例控除の上限こそが、一般的にいわれるふるさと納税の限度額となります。
「基本控除」と「特例控除」はどう違う?

「基本控除」は、寄附金額から2,000円を引いた額の10%が住民税から控除されます。なお、基本控除の上限は総所得金額等の30%と定められています。一方、「特例控除」はふるさと納税特有の制度で、所得税と基本控除で控除しきれなかった残りの部分を追加で控除して調整する仕組みです。
ただし、特例控除には住民税所得割額の20%という上限があります。この特例控除の上限が、ふるさと納税の限度額を決める主な要因となります。
ふるさと納税の限度額(控除上限額)の計算方法
限度額の仕組みを理解したところで、実際にどのように計算するのかを見ていきましょう。ここでは、計算式の意味や必要な情報、簡単に調べる方法について解説します。
一般的な限度額の計算式とその意味
一般的なふるさと納税の限度額は、以下の計算式で算出されます。
個人住民税の所得割額 × 20% ×〔100% - 住民税基本分10% -(所得税率 × 復興税率1.021)〕+ 2,000円
ただし、この計算式は専門的な要素が多く複雑なため、目安として理解しておく程度で十分でしょう。
下記の表は、年収をもとにした家族構成別の限度額の目安です。表のとおり、同じ年収でも家族構成によって限度額が異なることがわかります。
■ふるさと納税額(年間上限)の目安
| ふるさと納税をする 本人の年収 | ふるさと納税をする方の家族構成 | ||
|---|---|---|---|
| 独身もしくは 配偶者控除のない 共働き夫婦※1 | 夫婦のみ(配偶者控除あり) | 夫婦(配偶者控除あり)と子(16歳以上19歳未満)※2 | |
| 400万円 | 42,000円 | 33,000円 | 25,000円 |
| 600万円 | 77,000円 | 67,000円 | 59,000円 |
| 800万円 | 130,000円 | 119,000円 | 109,000円 |
- 「共働き」は配偶者の給与収入が201万円超である場合となります。
- 中学生以下(15歳以下)は還付・控除額に影響しないため、表内に示していません。そのため「夫婦と子 (小学生1人)」の場合は、夫婦と同額になります。
また、「夫婦と子2人(16歳以上の高校生と、15歳以下の中学生)」は、「夫婦と子1人(16歳以上19歳未満)」と同額の計算です。
- 詳細は後述のシミュレーションで正確に確認できます。
限度額の計算に必要なものは何?
限度額の計算は、簡易的なシミュレーションで年収や家族構成などの必要事項を入力すれば簡単に目安を算出できるため、必要なものは特にありません。
より正確な金額を知りたい場合は、源泉徴収票や確定申告書、住民税決定通知書などが手元にあると便利でしょう。これらの書類には、支払金額(総収入金額)、所得控除の額、住宅ローン控除の額といった詳細な情報が記載されているため、より精度の高い計算が可能です。
シミュレーションを活用すると限度額がわかりやすい
限度額を計算する最も簡単な方法は、ふるさと納税ポータルサイト内にあるシミュレーションツールを活用することです。年収や家族構成などの基本情報を入力するだけで、限度額の目安を瞬時に算出できます。扶養人数の違いも反映されるため、複雑な計算式を使った手計算よりも簡単で正確です。
Vふるさと納税では、かんたんシミュレーションと詳細シミュレーションで確認できます。便利な機能をぜひ活用して、自分の限度額を確認しておきましょう。
ふるさと納税の限度額(控除限度額)が変動する要因は?
ふるさと納税の限度額は、収入や家族構成、各種控除の有無などによって変動します。ここでは、限度額に影響を与える主な要因について詳しく見ていきましょう。

収入が低い場合は限度額が小さくなる
ふるさと納税は、収入が低いほど限度額が小さくなり、控除の恩恵を十分に受けられない場合があります。
たとえば、限度額が7,000円の場合、返礼品の価値は寄附額の3割以下と定められているため、受け取れる返礼品は2,100円相当です。ふるさと納税の自己負担は2,000円のため、返礼品の価値と自己負担額がほぼ相殺され、金銭的なメリットがほとんどなくなってしまいます。
このようなケースは非常にまれですが、まずはシミュレーションで自分の限度額を確認してから、寄附を検討しましょう。
扶養家族が多いと限度額が下がる
扶養家族が多いほど、限度額は下がります。扶養控除が適用され、課税所得が減少するため、その分、住民税額も少なくなるからです。
たとえば、Vふるさと納税のシミュレーションページで早見表を見てみると、年収500万円の場合、独身であれば限度額は約61,000円ですが、配偶者を扶養すると約48,000円、さらに高校生の子どもが1人いると約39,000円まで下がります。このように、同じ年収でも扶養家族の人数や年齢によって限度額は大きく変動するため、自分の家族構成を考慮して限度額を確認することが大切です。
中学生以下の子どもは限度額に影響しない
中学生以下(15歳以下)の子どもは、ふるさと納税の限度額に影響しません。税制上、16歳未満の子どもには扶養控除が適用されないため、控除対象扶養親族として扱われないからです。そのため、「夫婦+中学生以下の子ども1人」の家庭の限度額は、「夫婦のみ(子どもなし)」の場合と同じ金額になります。
ただし、中学生以下の子どもは、「住民税非課税」の判定にはカウントされるため、扶養家族が多く住民税が非課税(所得割額が0円)となった場合は、ふるさと納税による控除の恩恵を受けられなくなります。
高校生・大学生など16歳以上の扶養家族がいると限度額が下がる
16歳以上の子どもは扶養控除の対象になるため、課税所得が減り、ふるさと納税の限度額も小さくなります。高校生(16~18歳)には扶養控除(380,000円)、大学生(19~22歳)には特定扶養控除(630,000円)が適用されます。大学生のほうが控除額が大きいため、その分課税所得がより小さくなり、限度額もさらに低くなります。
子どもの人数は同じでも、年齢によって控除額が異なるため、限度額のシミュレーションを利用する際は、家族構成を正確に入力して確認しましょう。
住宅ローン控除があると限度額が下がる
住宅ローン控除があると、ふるさと納税の限度額は下がります。住宅ローン控除は税額控除の一種で、所得税や住民税から直接差し引かれるため、控除後の税額が少なくなるからです。その結果、ふるさと納税で控除できる枠も小さくなり、限度額が下がることになります。
住宅ローン控除がある方は、簡易シミュレーションではなく、住宅ローン控除額を入力できる詳細シミュレーションを利用して、正確な限度額を確認しておきましょう。
医療費控除があると限度額が下がる
医療費控除を受けている場合も、ふるさと納税の限度額は下がります。医療費控除は所得控除の一種で、所得から差し引かれる金額が増えるため、課税所得が減少するからです。
課税所得が減ると住民税の所得割額も少なくなり、その結果、ふるさと納税の限度額も下がることになります。医療費控除を受ける予定がある方は、医療費控除額を入力できる詳細シミュレーションを利用して限度額を確認することをおすすめします。
複数の控除が重なると限度額がさらに下がる
複数の控除が重なると、ふるさと納税の限度額はさらに下がります。控除が増えるほど課税所得が減り、それに伴って住民税額も少なくなるため、ふるさと納税で控除できる枠が小さくなるからです。
たとえば、住宅ローン控除と医療費控除を両方受ける場合、どちらか一方だけの場合よりも限度額は低くなります。複数の控除が対象となる場合は、詳細シミュレーションですべての控除額を入力して、より正確な金額を算出しておきましょう。
転職や退職で年収が変動すると限度額も変わる
転職や退職で年収が変動すると、ふるさと納税の限度額も変わります。
限度額は、寄附をする年の1月1日から12月31日までの所得で決まるため、年の途中で退職して年収が下がれば限度額も下がり、転職して年収が上がれば限度額も上がります。特に、退職して再就職していない場合は年末調整が行われないため、確定申告が必要となり、限度額の計算にも注意が必要です。
転職や退職をした年は、今年の予想年収をもとにシミュレーションを行いましょう。
ふるさと納税には「Vふるさと納税」がおすすめな理由
ふるさと納税の限度額について正しく把握できたら、次は実際に返礼品を探してみましょう。ここでは、三井住友カードと連携でき、Vポイントを活用してお得に寄附ができる「Vふるさと納税」を紹介します。
豊富な返礼品数・自治体数で、探しやすく使いやすい!
Vふるさと納税は、日本最大級のふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」と連携しています。寄附できるのは全国約1,600の自治体で、食品・日用品のほか電化製品や体験型まで、70万点以上のさまざまな返礼品が揃っています。
返礼品は約200のカテゴリに分かれているため、欲しいものを探しやすいのもポイントです。限度額を把握して、この豊富な選択肢の中から自分に合った返礼品を探してみましょう。
三井住友カードで寄附するとVポイントが貯められる!
Vふるさと納税で三井住友カードを利用して寄附すると、カードの利用金額に応じてVポイントが貯まります。
たとえば、還元率0.5%のカードで30,000円のふるさと納税をした場合、150ポイントが付与される計算です。実質2,000円の自己負担で返礼品を受け取りながら、同時にVポイントも貯められるのは大きなメリットといえるでしょう。Vポイントはカード利用額に応じて付与されるので、限度額の範囲内で積極的に活用することをおすすめします。
Vポイントを寄附に使える唯一のサイト!
貯まったVポイントを寄附に使えるのは、Vふるさと納税のサイトだけです。Vポイントは1ポイント=1円として寄附に充てられるため、現金の代わりにポイントを使ってふるさと納税ができます。しかも、Vポイントを利用した寄附も所得税や住民税の控除対象になるので、よりお得に返礼品を受け取れるのです。
1ポイント単位で使えるため、全額をポイント払いにしたり、不足分をクレジットカードで補ったりと、柔軟な使い方ができます。Vポイントの賢い活用方法として、ぜひ検討してみましょう。
三井住友カードのVpassと連携すればさらに簡単・安心!
Vふるさと納税は、三井住友カード会員向けサービス「Vpass」と連携できます。すでにVpassを利用している方なら、VpassIDを使って簡単に会員登録が可能です。
一度連携すれば、Vpassのログイン画面から直接Vふるさと納税にアクセスできるため、毎回IDやパスワードを入力する必要がありません。いつも使っている三井住友カードと連携したサイトなので、安心して利用できるのもメリットです。
ふるさと納税の限度額(控除上限額)は、年収や家族構成によって変わる
ふるさと納税の限度額(控除上限額)は、税金が控除される寄附額の上限のことで、年収や家族構成によって異なります。限度額は主に住民税の特例控除で決まるため、シミュレーションを活用して把握しておくことが大切です。
また、収入の変動や扶養家族の増減、住宅ローン控除や医療費控除などによって限度額も変わるため、寄附を行う年の予想年収をもとに確認するようにしましょう。
限度額に応じたふるさと納税は、返礼品の種類が多く、Vポイントも活用できる「Vふるさと納税」がおすすめです。
よくある質問
ふるさと納税の限度額とは、税金が控除される寄附額の上限のことです。ふるさと納税自体は寄附なので金額に制限はありませんが、税金の還付や控除が受けられる額には上限があります。この上限を超えた分は控除の対象外となり自己負担が増えるため、一般的に「ふるさと納税の限度額(控除上限額)」と呼ばれています。限度額は年収や家族構成などによって異なるので、寄附をする前にシミュレーションで確認しておきましょう。
ふるさと納税の限度額は、主に住民税の特例控除の上限によって決まります。年収から各種控除を差し引いた課税所得をもとに住民税額が計算され、住民税のうち所得に応じて決まる部分(住民税所得割額)の20%が、ふるさと納税の控除上限額の目安となります。住民税が多い人ほど限度額も大きくなります。また、扶養家族の人数や住宅ローン控除、医療費控除などがあると限度額は下がるため、その年の自分の状況に合わせて確認することが大切です。
ふるさと納税の限度額は「個人住民税の所得割額 × 20% ×〔100% - 住民税基本分10% -(所得税率 × 復興税率1.021)〕+ 2,000円」という計算式で算出されます。ただし、この計算式は専門的で複雑なため、目安として理解しておく程度で十分でしょう。実際には、ふるさと納税サイトのシミュレーションを利用すれば、年収や家族構成を入力するだけで簡単に限度額の目安を算出できます。
この記事の監修者

内山智絵(うちやま ちえ)
【保有資格】公認会計士、税理士、AFP
大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人の地方事務所で上場企業の法定監査などに10年ほど従事した後、出産・育児をきっかけに退職。現在は、個人で会計事務所を開業し、中小監査法人での監査業務を継続しつつ、起業女性の会計・税務サポートなどを中心に行っている。
内山会計事務所
- 2026年5月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。








